【もう辞めないで…】“すぐ辞める人”を減らすために、最初に見直すべき3つのこと

~採用コストをムダにしないために、社労士が伝えたいポイント~

「せっかく採用したのに、3ヶ月持たずに辞めてしまった…」
そんな経験はありませんか?

中小企業では、一人ひとりの採用が事業の要です。
だからこそ、「早期離職」は大きな痛手。

私たち社労士は「退職届が出てから相談を受ける」ことも多いのですが、実は、離職の芽は入社直後から始まっていることもあります。

本記事では、すぐに実践できる「見直しポイント」を3つご紹介します。

入社前と入社後で、仕事内容や雰囲気にギャップがないか?

早期離職のきっかけでよくあるのが、「思っていたのと違った」問題です。
これは悪意がなくても起きること。

例えば――

求人票では「残業ほぼなし」だったが、繁忙期は連日20時退勤

面接では「風通しがいい職場」と聞いていたのに、入社してみると会話は必要最低限

「幅広く経験できる」と言われたが、実際にはルーティン作業が大半

こうした「小さな違和感」の積み重ねが、心の距離をつくってしまいます。
採用段階で「良く見せよう」とするより、「正しく伝える」ことが定着につながるのです。

入社初日~初週の受け入れ体制、整っていますか?

入社初日は、期待と不安が入り混じる日。
ここで「歓迎されている」「安心していいんだ」と感じてもらえるかどうかが、初期定着の分かれ道です。

しかし実際は――

デスクが空いていなかった

誰に何を聞いていいかわからない

勤怠システムの使い方も教えてもらえない

そんな状態でスタートしてしまうと、新入社員は一気に孤立感を抱えます。

たった10分のウェルカムミーティングや、簡単な入社チェックリストがあるだけで印象は大きく変わります。
「ここで働く自分」を想像できるような準備を心がけましょう。

教育係やフォローの“仕組み”があるか?

中小企業では「全員で育てる」体制を取っているところも多いですが、実はこれが逆効果になることも。

「聞く人によって言うことが違う」
「誰も自分の進捗を見ていない」
「評価されてるのかどうかもわからない」

こうなると、新人は迷子になります。

解決策はシンプル。

メンターや相談役を一人決める

最低限の業務マニュアルを作る(完璧でなくてOK)

1週間ごとに短時間でも面談の場を持つ

「教えることができる先輩がいない」場合は、社労士に定着支援プログラムを外注する企業も増えています。
最初の3ヶ月のフォロー体制が整っていると、その後の定着率は大きく変わります。

最後に ~「すぐ辞められない会社」をつくるために~

人は、環境に馴染めずに辞めることがほとんどです。
裏を返せば、“辞めにくい環境”は整えることができます。

仕事内容に納得している

人間関係に安心している

自分の成長が感じられる

この3つが揃うと、人は「ここでもう少し頑張ってみよう」と思えるのです。

採用の段階から、入社後の“育てる体制”まで。
あなたの会社にもできることが、必ずあります。

「どうしてうちはすぐ辞めてしまうのだろう?」
そんなときは、第三者の視点を入れてみるのもひとつの手。

「忙しくて手が回らない」「どこから手をつけていいか分からない」という場合は、一人で抱え込まず、まずは専門家にご相談を。

横山社会保険労務士事務所では、雇用にまつわる手続きや、就業ルールの整備などを中心にサポートしています。
「まずは話だけでも聞いてみたい」という段階でも大歓迎です。お気軽にご連絡ください。

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