【就業規則コラム vol.15】試用期間、どんな意味があるの?

今回は「試用期間」についてのワンポイントアドバイスです。

試用期間を、ただの“お試し期間”だと思っていませんか?

実は活用の仕方次第で、採用トラブルを防ぐ重要な期間になるんです。

1.試用期間の基本的な意味

試用期間とは、入社した社員が会社や仕事に適応できるかを確認する期間のこと。

よく「3か月間お試し」と言われますが、法律的には単なるお試しではありません。

労働契約はこの期間も通常の社員と同じく成立していますので、賃金や社会保険の支払い義務は原則発生します。

ポイントは「会社と社員、双方の適性を見極める期間」であること。単なる評価期間ではなく、将来的なトラブル防止につながる意味があります。

2.試用期間をうまく活用するコツ

就業規則に明確に記載する

期間の長さ、評価の方法、契約更新・本採用の条件などは、必ず規則に書いておきましょう。

口頭だけではトラブルの原因になります。

評価の基準を共有する

社員が何を期待されているのか理解できることが大切です。

「能力が足りないから不採用」となると、後で不当解雇の問題になることもあります。

期間終了時の対応を決めておく

試用期間終了後の本採用・契約終了の判断をあらかじめ明確にしておくと、感情的な判断や曖昧さを避けられます。

3.トラブルを防ぐ試用期間のポイント

試用期間を「ただのお試し」と考えると、評価基準が曖昧になり、解雇トラブルのリスクが高まります。

就業規則で明文化し、期間中の評価も記録しておくことで、万が一のトラブルも防ぎやすくなります。

試用期間は単なる「試す期間」ではなく、採用リスクを減らす重要な仕組みです。

ちょっとしたルール作りで、会社も社員も安心してスタートを切れる環境を整えましょう。

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