【就業規則コラム vol.18】創業期こそ大事な「仕事の指揮命令系統」の決め方

— 少人数だからこそ起きる曖昧さを防ぐ、役割と権限の明確化 —

創業間もない会社では、「人数も少ないし、暗黙の了解で回せている」
そんな状態になりがちです。

実際、立ち上げ期はスピード感もあり、細かいことを決めなくても仕事は進みます。

ただ、問題が表に出てくるのは、少し忙しくなってからです。

🔶少人数だからこそ起きる“指示のズレ”

創業期の現場では、こんなことがよく起こります。

  • 社長と現場担当者から、微妙に違う指示が出る
  • 「それは自分の仕事だと思っていなかった」という認識のズレ
  • 注意を受けた社員が「誰の判断なんだろう」と戸惑う

人数が少ない分、役割や権限を言葉にしないまま仕事が進みやすいのが原因です。

最初は問題なくても、仕事量が増えるにつれて、その曖昧さがストレスになります。

🔶指揮命令系統の曖昧さは、後から効いてくる

指揮命令系統が整理されていないと、次のような場面で困ります。

  • 残業を指示したのは誰なのか曖昧
  • 指導や注意の責任の所在が分からない
  • 評価や処分の判断が人によって変わってしまう

これらは、「社内のちょっとした混乱」では済まず、労務トラブルの火種になることも少なくありません。

🔶創業期に整理しておきたい3つの視点

創業期にすべてを完璧に決める必要はありません。

ただ、次の3点は意識しておくことが大切です。

  1. 日常業務の指示は誰が出すのか
  2. 現場でどこまで判断してよいのか
  3. 最終的に決めるのは誰なのか

この線引きがあるだけで、社長も社員も迷いが少なくなります。

🔶就業規則は「考え方を共有するための道具」

就業規則というと、「社員を管理するためのルール集」と思われがちです。

しかし実際には、会社としての考え方や判断の基準を共有するためのものです。

指揮命令系統や役割分担を就業規則に書いておくことで、

  • 指示の出し方に一貫性が出る
  • 社員が安心して動ける
  • 人が増えても判断に迷いにくくなる

といった効果があります。

🔶人が増える前だからこそ、決めやすい

人が増えてから整えようとすると、「今のやり方を変えにくい」「説明が大変」という壁にぶつかります。

創業期は、まだ“当たり前”が固まりきっていない時期です。

だからこそ今のうちに、仕事の指揮命令系統や役割の考え方を整理しておくことが、これからの会社運営をずっとラクにしてくれます。

就業規則は、その整理を言葉にするための有効な手段のひとつです。

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