「あの人だけズルい」と言わせない!~育休制度をスムーズに伝えるための3つのコツ~

「えっ、また育休?最近多くない?」
「なんだか、自分ばっかり損してる気がするな…」
そんな“もやっとした気配”が、誰にも言えないまま社内に漂ってしまうこと、ありませんか?
育休は誰にとっても大切な権利であるはずなのに、「取得する人」と「サポートする人」の間に、目に見えない温度差や不公平感が生まれてしまうことがあります。
それは、制度そのものに問題があるのではなく、「制度の伝え方」や「職場の受け止め方」に工夫の余地があるからかもしれません。
今日は、“あの人だけズルい”と思われないための【制度の伝え方・空気づくりのコツ】についてお伝えします。
「ズルい」と感じさせてしまう“3つの誤解”とは?
育休制度を「ズルい」と感じる人がいる場合、多くは制度そのものではなく、それにまつわる“誤解”や“不安”が原因です。
① 情報がきちんと届いていない
「え?そんな制度があったの?」「え?育休って男性も取れるの?」
意外と多いのが、制度の内容が社員全員に共有されていないというケースです。
知っている人だけが得をして、知らない人は損をする…。
それでは、職場に不信感が生まれてしまっても仕方ありません。
② 誰かに負担が偏っているように見える
育休取得によって生じる一時的な業務のしわ寄せが、特定の人に集中してしまうと、「なぜ私ばかり…」という気持ちが湧いてしまいます。
制度に対する不満ではなく、“体制の不備”への不満が、育休という制度全体へのネガティブな印象につながるのです。
③ 感情的な公平感を損ねている
「自分のときは取れなかったのに…」「家庭の事情で泣く泣く仕事を続けたのに…」
そんな体験がある人ほど、制度を利用する他人を見てモヤモヤしてしまうことがあります。
これは過去の“積み残し”が、現在の不満にリンクしている状態。
単なる情報提供では解消できない、丁寧なケアが求められるポイントです。
伝え方次第で、制度は“職場の味方”になる
制度を導入して終わりではなく、それを「どう伝え」「どう活かしていくか」が重要です。
会社のスタンスを明確にする
まずは、「当社は育休制度を大切にしています」「誰もがライフステージに応じた働き方ができる職場を目指しています」と、組織としてのスタンスを明確にしましょう。
“制度は制度”ではなく、“私たちの考え方”として社内に浸透させるのがコツです。
引き継ぎとサポート体制の可視化
育休取得者の業務をどうカバーするのか、その体制がきちんと設計されていれば、周囲も安心してサポートできます。
あいまいな「なんとかします」ではなく、「このようにカバーします」という具体的な見取り図を、見える化しておくことが肝心です。
育休経験者のリアルな声を届ける
「休んでいる間、申し訳なかった」「復帰後に感じた職場のありがたさ」など、実際に制度を使った社員の声を社内報などで紹介することで、“育休は当たり前に使えるもの”という共通認識が芽生えます。
ロールモデルの存在が、職場の風通しを良くする効果もあります。
「制度」と「気持ち」の両立がカギ
制度がうまく機能している会社には、共通点があります。
それは、「制度設計」と「気持ちのケア」の両方を大切にしていること。
カバーする人をちゃんと評価する
育休を取る人だけでなく、サポートにまわる人にも「ありがとう」「助かった」と伝える文化があれば、不満の芽をつぶせます。
評価制度やメッセージカードなど、ちょっとした仕組みが効果的です。
制度を“みんなのもの”として伝える
「あなたが今は使わなくても、いつか誰かがあなたを支える番になるかもしれません」
育休制度は、特定の誰かのための特権ではなく、働くすべての人の安心を支える“セーフティネット”です。
その意義を丁寧に伝えることで、制度の納得感が高まります。
横山社会保険労務士事務所では、「伝える制度づくり」までお手伝いします
「育休制度を作ったけれど、社員にうまく伝わらない」
「制度があるのに、なぜか使われない」
そんな企業様のお悩みを、制度設計の段階からサポートできるのが、横山社会保険労務士事務所の特徴です。
横山社会保険労務士事務所では、以下のようなサポートをご提供しています。
就業規則や育児・介護休業規程の整備・見直し
育休に関する社内ルールの文書化・制度設計サポート
「誰が・いつ・どう申請するのか」が明確になるような運用フローの整備 など
形だけで終わらせず、「社内にちゃんと伝わる制度」にすることが、長く活用されるカギになります。
堅苦しい規程づくりだけでなく、「社内でどう伝えるか」「従業員にどうわかりやすく見せるか」といった視点でも、横山社会保険労務士事務所がお手伝いいたします。
下の【お問い合わせフォーム】よりご連絡ください。お待ちしております。